私の母は不動産やさんで働いており、
父と祖父は大家さんとして、マンション経営をしています。
私自身は引越しを30回以上経験してきました。笑
私の経験からひとこと言わせて頂きますと、
日本の敷金返還という儀式は明らかにおかしいです。
次の表を見てください。
大家・不動産からの 当初の請求金額 | 裁判の判決によって 訂正された支払い金 | 安くなった金額 | 判決裁判所/判決日 |
---|
656,785円 | 298,103円 | 358,682円 | 東京地判平成6年 8月22日 | 450,000円 | 0円 | 450,000円 | 大阪簡判平成6年10月12日 | 228,200円 | 27,000円 | 201,200円 | 仙台簡判平成7年 3月27日 | 482,350円 | 0円 | 482,350円 | 伏見簡判平成7年 7月18日 | 56,5600円 | 13,000円 | 552,600円 | 東京簡判 平成7年 8月8日 | 469,474円 | 30,000円 | 439,474円 | 横浜簡判平成8年3月25日 | 368,490円 | 149,860円 | 218,630円 | 伏見簡判平成9年2月25日 | 365,400円 | 6,300円 | 359,100円 | 東京簡判平成11年3月15日 | 217,857円 | 105,054円 | 112,803円 | 仙台簡判平成12年3月2日 | 527,572円 | 40,950円 | 486,622円 | 名古屋簡判平成14年12月17日 | 356,482円 | 3,230円 | 353,252円 | 東大阪簡判平成15年1月14日 | 246,000円 | 0円 | 246,000円 | 神戸簡裁平成15年4月10日 |
1番左の項目は、敷金返還の際に大家さん、
または不動産から請求された金額です。
その内容のほとんどは、
クリーニング代、畳の表替え、壁紙の張替え代などの
「修繕費」
と呼ばれるものです。
左から2番目の項目は、
裁判の判決で示された、
家を借りていた人が支払う義務がある
とされた金額です。
3番目の列は、大家さんや不動産からの請求金額から、
判決の金額をひいた差額であり、いわば「法的水増し」にあたる部分です。
結論から言えば、原則的に修繕費は支払う必要はないのです。
不動産やさんの多くは、これらの判決を熟知しています。
知っている上でなお、このような水増しの請求を行っています。
なぜなら、水増しをして、それが仮に発覚しても、犯罪にはならないのです。
もう少し詳しく話しをしますと、
実際の工事をせずに 見積もりの段階 で請求をしており、
その後に、実際にその工事をしなくとも良いのです。
もっと安い業者や、もっと安めのプランで修繕をしても、
誰にもとがめられることもなく、
その差額を不動産や大家さん自身の「手数料」として、
計上することができるしくみになっているのです。
言い変えると、一番の列が知らない人が引越しの時に支払う金額です。
次の列が、知っている人が支払う金額です。
3番目の列が、その差額です。
もう一度、よく見てみてください。
大家・不動産からの 当初の請求金額 | 裁判の判決によって 訂正された支払い金 | 安くなった金額 | 判決裁判所/判決日 |
---|
656,785円 | 298,103円 | 358,682円 | 東京地判平成6年 8月22日 | 450,000円 | 0円 | 450,000円 | 大阪簡判平成6年10月12日 | 228,200円 | 27,000円 | 201,200円 | 仙台簡判平成7年 3月27日 | 482,350円 | 0円 | 482,350円 | 伏見簡判平成7年 7月18日 | 56,5600円 | 13,000円 | 552,600円 | 東京簡判 平成7年 8月8日 | 469,474円 | 30,000円 | 439,474円 | 横浜簡判平成8年3月25日 | 368,490円 | 149,860円 | 218,630円 | 伏見簡判平成9年2月25日 | 365,400円 | 6,300円 | 359,100円 | 東京簡判平成11年3月15日 | 217,857円 | 105,054円 | 112,803円 | 仙台簡判平成12年3月2日 | 527,572円 | 40,950円 | 486,622円 | 名古屋簡判平成14年12月17日 | 356,482円 | 3,230円 | 353,252円 | 東大阪簡判平成15年1月14日 | 246,000円 | 0円 | 246,000円 | 神戸簡裁平成15年4月10日 |
これが 引越しの度 に 毎回 なのです。
一生を通したら、知っているのと、知らないのでは
幾ら差ができるでしょうか。
何十万円でしょうか。
何百万円でしょうか。
■不動産業を営む友人との会話
(不:不動産業者の友人)
私:入居者が退去するときって、やっぱり水増ししちゃう?
不:あぁ…うん、するねぇ。
私:やっぱ、そういうもん?
不:うん、そうでもしないとやってられないからねぇ。
私:じゃあ、逆にそれができない場合って、あるの?
不:知ってる人からはとれないねぇ。
私:知ってる人?
不:勝ち目はないからねぇ。
■敷金と家賃
冒頭に書きました通り、私は今まで30回以上、引越しをしました。
もちろん、そのうちいくつかは、親の元で育てられていたので、
引越しにまつわる、敷金のやりとりはなかったのですが、
半分以上は大人になってからの引越しだったので、
やはり敷金についてのやりとりは
人より多く体験してきているように思います。
自分で引越しをしはじめのころは、
敷金を部屋のクリーニング代や壁紙を張り替え費用に充てられることについて、
なんの疑問を抱きませんでした。
そういうものだと思っていました。
しかし、何度も引越しを繰り返すごとに、
何かおかしいと疑問を持ち始めました。
家賃を支払ってきた私が、
なぜ借りたものを借りる前の状態に
戻さなければならないのでしょうか。
部屋を借りている以上、
返す時には借りる前の状態に戻すべきだというのは分かります。
しかし、私は家賃というお金を、借りている期間の分だけ払っています。
このお金は、何に対して支払っているのでしょうか。
レンタカーを例に考えて見ましょう。
レンタカーを借りて乗れば、
タイミングベルトもシャフトブーツなどの消耗品も多少、劣化しますが、
それら自然消耗についての代金を請求されることはありません。
どこかにぶつけて、傷をつくってしまった場合は、その修理代は負担しますが、
普通に使う上で起こる自然な消耗はレンタル代金に含まれるからです。
このようにレンタル代金とは、自然消耗も含んだ代金のはずです。
そうでなかたっら、どんなに貸しても
レンタカーは新品のままで、
レンタカー会社は貸すだけ貸して利益を得たら、
新品同様で売却することができるというような、
二重に利益を得る話になってしまいます。
そもそも、家賃とはなんなのでしょうか。
■家賃と自然消耗
国土交通省が示した
「現状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の冊子、
11ページ上段には
「賃借人が通常の住まい方、
使い方をしていても発生すると考えられるもの(消耗)は、
賃貸借契約の性質上、
賃貸借契約期間中の賃料でカバーされてきたはずのものである。」
と書かれています。
つまり、普通に使っていてできた傷や痛みは、家賃に含まれる、
ということです。
このガイドラインには、今のところ、法的拘束力はありませんが、
敷金返還請求の裁判が起きた時に最も参考とされる資料であり、
ほぼこの通りの判決が下されています。
また、敷金返還請求の時効は5年なので、
過去に既に支払ってしまったものについても、
領収書などの証拠となるものがあれば、
さかのぼって請求することもできます。
■敷金返還の手順
いくら判決がその通りに下されているといっても、
正当な敷金の返還をしてもらうにはちょっとしたコツがいります。
裁判をすれば、勝てるとはいっても、
何もしらないで裁判所にいけば、必要な証拠をそろえることもできずに
敷金の返還を受けられません。
敷金返還の裁判をする上で、コツがあり、おさえるべきポイントがあります。
敷金返還については、
インターネットなどでもかなりの情報を引き出すことが出来ますが、
私が調べた現在では、それぞれ、
立場によって、解釈が違うのです。
不動産屋さんが広告主などのスポンサーになっているページでは、
不動産に不利になるようなことは言いません。
また、敷金返還請求代行業者は、注文を受けたいが故に
100%敷金は返還してもらえると、書いています。
しかし、実際には敷金返還が受けられないケースというのもあるのです。
私がお伝えできるのは、自分自身の体験です。
敷金の返還を求める一個人の立場として、
私自身の実際の体験談をもとに、
法律の知識をもたない人がそのままできる、
敷金返還に必要な手順そのものをe-book(本)としてまとめました。
■代行業者を使うのではなく、自分で知識を得ることのメリット
代行業者は、大体、一回につき1万〜6万円の費用がかかります。
毎回頼むのであれば、毎回、その分のお金がかかります。
お金を取り戻すのに、毎回それだけのお金を払うのです。
毎回それだけのお金を支払うよりは、
自分で正確な知識を身につけ、
今後、自らの手で
相談料など払わずに敷金の清算が済ませたいとは思いませんか。
実は法律の専門家でなくても、
その極意さえつかめば、
誰でも簡単に正当な敷金の返還請求が、
無料で受けられるのです。
正確な知識さえあれば、
自分で、自分の引越しの敷金をきちんと返還してもらうだけでなく、
友達の相談にものれるし、
また、
敷金トラブルの代行業者として、インターネットで業務を営むこともできる
のです。
インターネットさえ使えれば、
日本中どこからでも注文をとることができ、
メールにて、カウンセリングをできます。
実際にそれをしている人はいますが、
機能したサービスを提供しているのは
私が拝見した限りでは、まだわずかです。
■実際に自らを通して得た体験のレポート
実際に、私自身と不動産が行ったやりとりをもとにした、
交渉の手順マニュアルです。
理論ではなく、作業手順であり、手続き書です。
この手順に従って作業をしていくだけで、
法律の専門知識がなくても、
正当な敷金の返還請求ができ、
不要な請求は拒否し、
今後、何度もでもあたりまえの敷金返還が受けられます。
また、無料で利用でき、
なおかつ強制力ももっているにもかかわらず、
案外知られていない強烈無料行政機関もこっそり書いてあります。
■よりリアルな参考資料
理論だけでは何の役にもたちません。
実際の資料を以下の通り掲載しました。
・不動産とのやりとりに実際に使った手紙そのまま
・不動産からの敷金清算書(スキャン画像)
・手紙を送った後に訂正されて送られてきた敷金清算書
・現実に行われた裁判の判例集(請求と判決の要旨)
■本書の目次 □はじめに | □敷金返還請求の作業 | 1.家を出る前の作業 | 2.家を出る時の作業 | 3.家を出た後の作業 | □その後の流れ体験レポート | ・最初に送られてきた見積書 | ・手紙を送った後に送られてきた見積書 | □話がこじれた場合 | □裁判の手続きの詳細 | □和解決裂の証明 | □内容証明郵便の書き方 | □おわりに | □参考資料 その1 「現状回復のトラブルとガイドライン」 | □参考資料 その2 大家さんに出した手紙(例) | □参考資料 その3 現状回復基礎知識 | □参考資料 その4 判例 | □参考資料 その5 根拠となるガイドライン冊子取り寄せフォーマット |
プロフィール
父親の勤務先の都合や、自身の都合によって30回以上の引越しを経験。母は不動産屋勤務。父と祖父は大家さんを営んでおり、自身は引越し体験を数多くする中、不動産事情について、自然と熟知してしまう。友人の相談にのるうちに、敷金についてのアドバイスを行いはじめ、それが口こみで広がって、敷金交渉の代理業を営むに至る。元小学校教師であり、丁寧な教え方には定評がある。一人でも多くの人に、自分の権利を守ることが出来るようになってもらいたい。
下記のリンクでさらに詳しい情報が見られます。
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